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社交(社会)不安障害(SAD)外来

人の面前でのスピーチや発表、サイン(記名)など何かをしなければいけない場面で、上手くできないのではないか、失敗して恥かしい思いをするのではないか、笑われてしまうのではないか、どんな風に見られているのだろうと過剰に気にしてしまい、動悸・赤面・著明な発汗などを伴ってしまう。自分で心配し過ぎだとわかってはいても、人にそれを察知されるのも怖いため、日々の生活の中でそういう場面をつい避けてしまいたくなる。そういう症状でお悩みの方は社会不安障害という疾患に該当し、治療により苦しみが軽減できる可能性があります。

社会不安障害のポイントは、他者からの「評価」です。
そのため人目が気になると言っても、それは自分の評価に関わり得る「中間距離の人」の視線が特に気になるというのが典型的で、非常に近しい間柄の家族や親友の目はもちろん、街ですれ違うだけの見ず知らずの人の視線も一般的にはあまり気にならないという特徴があります。

それと関連してこの疾患に悩まされる患者さんのタイプとしては、学校時代から恥ずかしがり屋で人前が苦手だった方ももちろんいらっしゃるのですが、寧ろ従来はグループの先頭に立って活躍されていた方もいらっしゃいます。後者の場合、自身に課させる期待が高いために、偶然の失敗から以後自信を喪失してしまって発症に至るという場合もあります。

いずれにしても上記の症状にお悩みの方は気軽にご相談ください。

当クリニックの治療について

パニック障害と同じく、多くの場合、薬物療法にて改善が見込まれます。 お薬については不安を起こりにくくするためのSSRIが主体になりますが、十分な 効果が得られるまではしばしば一時的に不安を和らげるための抗不安薬も併用します。場合によっては、漢方薬の処方も行います。

薬物療法のみでは効果が十分でない場合などは、行動療法(暴露療法とそれに伴う認知再体制化) の併用も検討します。

※認知再体制化とは、社会的場面を過度に否定的に捉えてしまう傾向の修正を図る方法のことです。

医師からのメッセージ

人前で恥ずかしい思いをしたくないのは、当たり前のことです。でも、それを“避けよう、隠そう”としているうちに、苦手なことがどんどん増えていき、自分の自信までも失ってしまうことがあります。“単に内気な性格だから”と決めつけてあきらめたり、“こんなことで受診したら恥ずかしい“と思う必要はありません。専門家の医師に相談してみてください。

 

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